黒百合の女帝
 「どうせおっけーするけど、話だけは先に聞いておこうかな。なにすんの?」

 「私を、嶺春に紹介して欲しいんだけど。」

端的にそう言えば、ハラは軽く笑い声をあげた。

驚く様子はない為、薄々感じていたようだ。

 「もうちょっと詳細ちょーだいよ〜。つまりは姫になりたいん?」

 「姫?なにそれ?」

 「あ〜、知らんか。族で守んなきゃいけないくらい関わってる女の子のことなんだけど」

 「それは地位なの?」

 「そーそー。嶺春には今いないけど。だいたい幹部の彼女とかがなるやつ」

正式な地位であり、幹部との関係が密接。

つまりは、嶺春の上層部を間近で観察できる。

もし自分で暴走族を創るならば、この経験は大幅に活きることだろう。

元より、嶺春に入るのは族について知る為だ。

盗める知識はとことん盗んでいきたい。

 「なら、総長の彼女になろうかな。総長は誰?」

 「ええ?名前なんだっけ。黒髪のイケメンだけど」

 「ハラと違って面食いじゃないから、その情報はどうでも良いかな。」
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