黒百合の女帝
 翌日から、ユウヒによる護衛が始まった。

しかし、自宅の位置だけは知られたくない。

そこで用意したのが、とある古いマンション。

エントランスには鍵がなく、誰でも出入りが可能だった。

しかしここも調べられてしまえば嘘がバレる。

そこで、このマンションは友人宅という事にしておいた。

少し早い時間からそこで待機し、ユウヒの出没を待つ。


 結局、十分もせずユウヒはやってきた。

エントランスから自然に出て行き、彼に声を掛ける。

するとユウヒは面白いほど飛びのいてみせた。

 「えっ、ユリさん!?あ、すみません。てっきり制服姿だと思ってたので……」

焦ったような様子に、それらしい笑い声を上げる。

 「私の学校は私服登校なんです。ところで、ユウヒさんもパーカーなんですね。」

 「まあ、自分は校則破ってるだけですけどね」

だろうな。因みに私は嘘を吐いているだけだ。

適当に喋りながら、マンションを離れる。
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