黒百合の女帝
 向かうは事前に調べていた名門高校である。

私は住所だけでなく、学校も知られたくなかった。

しかし、佐奈高の制服では学校バレのリスクが。

そこで、私服登校という設定にしたのだ。

因みに、学校には欠席の連絡を入れていた。


 行き方は頭に入れていた為、学校には難なく着いた。

ユウヒに校門前まで送って貰い、片手を振る。

誰にも怪しまれていないうちに、今すぐ逃げるか。

校門前の混雑を利用し、その場から立ち去る。

何も気付いていないユウヒを思うと、笑い出しそうだった。


 「モエ、あの男は誰なんだ?」

意外と捜索に時間が掛かったようだな。

飲み物を飲みながら、シミだらけの顔を眺める。

ユウヒを護衛に付け、三日目の夜。

焼肉屋の個室にて、小路は憤慨していた。

まだ肉も頼んでいないというのに、短気な奴め。
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