黒百合の女帝
 正直、やった気もするが時期などは覚えていない。

だが、被害者が言ったのならば本当なのだろう。

彼女の恨みをここは信じ、証拠を捏造することにした。

 「七月の鍵管理台帳の備考欄に、こう書いて欲しいの。空き部屋Bの鍵は修理中により使用不可って。」

 「わかった。もう一つの方は?」

もはや悪行への加担への躊躇などはないらしい。

同族だな、とつくづく感じつつ、鞄からそれを取り出す。

ミヤビはそれを一目見たと同時に、ああ、と呟いた。

 「サクラのバレッタ。本人は壊されたって言ってたけど?」

 「確かに私が壊した。あの子凄いんだよ。髪飾り一つに大号泣するの。」

当時のことを話すだけで、思い出し笑いが溢れてきた。

本当に、彼女の純粋さは見ていて面白いものだ。

ヨウから貰った大事な物だと言い、私の腕を引っ掻いてきた。

サクラからの反抗は、あれが初めてだった。

よくも幼馴染の為だけに私を攻撃できるものだ。
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