ひまわりみたいなあなたにもう一度恋をする~再会したのは元不良の同級生~
「錦っ!」
そんな美織の胸中を知ってか知らずか、正宗が片手を上げながら廊下を歩いてくる。首を振り周りに誰もいないことを確認すると、美織の耳元でこっそりと告げる。
「今日の夜、軽く打ち上げしない?美味しい洋食の店を見つけたんだ」
嬉しそうに声を弾ませる彼を想うと、ズキンと胸が痛くなる。
それでも美織は正宗にノーを突き付けなければならない。
「ごめんなさい、綾辻くん。もう一緒に出掛けられない」
「どういう意味?」
美織の頑なな態度に、先ほどとは打って変わり正宗の表情が一気に曇っていく。
「私なんかじゃ釣り合わないよ、綾辻くんに」
「意味がわからない。釣り合うとか釣り合わないとかじゃなくて、錦の本当の気持ちが知りたいんだ」
納得できないと目で訴えられ、美織はますます俯いた。
「ごめんなさい」
きっと、最初から友達以上の感情を持ってはいけなかったのだ。