聖女天使を苦しめた国に、天罰を
(バズドント伯爵、か)
聖女天使が残した1枚の羽根と髪飾りを手にして、記憶を頼りに仮面舞踏会の会場を練り歩く。
――そうして、フラティウスは見つけた。
『僕の天使……』
最愛の天使に声をかけて呼び止め、王太子はバズドント伯爵家の娘に約束する。
『準備が出来たら、必ず君を迎えに行くよ。だから、待っていてほしい』
冷静になってみれば、1度目に出会った聖女天使と彼女の違いは明らかだった。
髪色や体型、声音。
身につけているドレス――。
いくら目元を仮面で覆い隠しているとはいえ、誰がどう見ても2人は別人だ。
(僕は何度目かわからぬ、過ちを冒した)
もしも、思い焦がれる聖女天使が銀髪だったと記憶していれば。
もしも、彼女の名を聞いていれば。
もしも、もしも、もしも――。
(ああ、僕はなんて……。愚かだったのだろう……)
自らが冒した罪に気づいた時、フラティウスは膝から崩れ落ちた。
(人違いをして、愛する彼女を傷つけるなど……!)
深い悲しみに包まれている場合ではないと考え直して涙を拭うと、己を奮い立たせる。
聖女天使が残した1枚の羽根と髪飾りを手にして、記憶を頼りに仮面舞踏会の会場を練り歩く。
――そうして、フラティウスは見つけた。
『僕の天使……』
最愛の天使に声をかけて呼び止め、王太子はバズドント伯爵家の娘に約束する。
『準備が出来たら、必ず君を迎えに行くよ。だから、待っていてほしい』
冷静になってみれば、1度目に出会った聖女天使と彼女の違いは明らかだった。
髪色や体型、声音。
身につけているドレス――。
いくら目元を仮面で覆い隠しているとはいえ、誰がどう見ても2人は別人だ。
(僕は何度目かわからぬ、過ちを冒した)
もしも、思い焦がれる聖女天使が銀髪だったと記憶していれば。
もしも、彼女の名を聞いていれば。
もしも、もしも、もしも――。
(ああ、僕はなんて……。愚かだったのだろう……)
自らが冒した罪に気づいた時、フラティウスは膝から崩れ落ちた。
(人違いをして、愛する彼女を傷つけるなど……!)
深い悲しみに包まれている場合ではないと考え直して涙を拭うと、己を奮い立たせる。