聖女天使を苦しめた国に、天罰を
「返してくれ……。いや、セロン……! 僕の元へ、戻ってきてほしい……!」
「そんなに好きなら」
「セロン……」
「どうして――ルイザとわたしの違いに、気づけなかったの?」
そんな情けない男の姿を目にしたセロンは、心底不思議で堪らないと言うようにこてりと首を傾げて問いかける。
入れ込んでいる聖女天使が話しかけてくれたと浮き足立つフラティウスは、嬉々として自分は悪くないと語った。
「僕はずっと、セロン一筋だった! 君を誰かに、奪われたくなくて……! 急いだせいで、間違えてしまっただけなんだ!」
「そう……」
「ルイザのことなら、心配しなくていい! 婚約破棄は成立させた! 僕は今、誰とも婚約していない!」
「愛しているのは、わたしだけ。その言葉を、クロディオと出会う前に……聞けていたら……」
どこか遠くを見つめながら悲しそうに目を伏せた天使の姿を目にしたクロディオは、セロンを抱きしめる力を強めた。
離れないように、強く。
苦しいと感じるほどに最愛の人に捕らえられた天使は、クスクスと声を上げて笑いながら辺境伯を茶化す。
「そんなに好きなら」
「セロン……」
「どうして――ルイザとわたしの違いに、気づけなかったの?」
そんな情けない男の姿を目にしたセロンは、心底不思議で堪らないと言うようにこてりと首を傾げて問いかける。
入れ込んでいる聖女天使が話しかけてくれたと浮き足立つフラティウスは、嬉々として自分は悪くないと語った。
「僕はずっと、セロン一筋だった! 君を誰かに、奪われたくなくて……! 急いだせいで、間違えてしまっただけなんだ!」
「そう……」
「ルイザのことなら、心配しなくていい! 婚約破棄は成立させた! 僕は今、誰とも婚約していない!」
「愛しているのは、わたしだけ。その言葉を、クロディオと出会う前に……聞けていたら……」
どこか遠くを見つめながら悲しそうに目を伏せた天使の姿を目にしたクロディオは、セロンを抱きしめる力を強めた。
離れないように、強く。
苦しいと感じるほどに最愛の人に捕らえられた天使は、クスクスと声を上げて笑いながら辺境伯を茶化す。