聖女天使を苦しめた国に、天罰を
「あなた達ルユメール王国の人間は、長年天使達を虐げ――神殿に、閉じ込め続けた。その罪は、重い」
「な、何を言って……」
「天使を苦しめる者に、天罰を」

 ――セロンの言葉とともに。

 上空で留まっていた聖女天使達が一斉に窓を突き破り、室内へと侵入する。

「今までよくも、あたしたちの自由を奪ってくれたわね!」
「絶対に許さない」

 そして、ついに――彼女達はルユメール王国を攻撃した。

「うわぁあああ!」

 そこから先は、語るまでもない。
 怒り狂った少女達は積年の恨みを晴らすために暴れ回り、今まで自分達が受けた苦しみを味わわせるために、舞い踊る。

「や、止め……」
「あ、あたしが何をしたって言うんだい!? あんたらには、関わりもしなかった! なのに、どうしてこんな目に……!」

 聖女天使の餌食となったのは、国王だけではなかった。
 バズドント伯爵夫妻、この国の騎士、騒ぎを聞きつけてやってきた神殿の人々――。
 心の底から少女達に許しを請うもの以外は、全員見境なく地に倒れ伏す。

「ひ、ひぃ……! た、助け……っ!」

 情けなくその場に尻もちをついたフラティウスはセロンに助けを求めたが、クロディオが大剣を振り回してその腕を弾き飛ばす。
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