聖女天使を苦しめた国に、天罰を
「それって、今すぐ。答え出さなきゃ、駄目?」
「悩む必要なんか、ないでしょ?」
「わたし、今……。力、使い果たして……。眠い……。正常な判断、困難……」
「まったく……。仕方ないわね。じゃあ、数日後。あんたのところに、答えを聞きに来てあげる」
「ん。ありがとう……」
「じゃあね。ペガサス。その子が人間に傷つけられないよう、見張ってなさいよ!」

 気の強そうな聖女天使はそう言い残すと、翼を羽ばたかせて天界へ登って行った。

(やっと、静かになった……)

 ずっと眠いのを堪えていたセロンは、安心したようにゆっくりと目を閉じ――クロディオと言葉を交わし合うことなく、深い眠りに誘われた。

 9 そして、天使と辺境伯は……。

『セロン! しっかりするんだ!』
「ペガサス。落ち着け。そんなことをしたって、セロンの目覚めが遅くなるだけだぞ」
『だけど……!』
「う、ぅ……」

 何かが胸元にのしかかっているような強い圧迫感に苛まれたセロンは、呻き声とともにゆっくりと瞳を見開く。
 最初に飛び込んできたのは、神馬のドアップだった。
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