聖女天使を苦しめた国に、天罰を
「敵味方関係なく、いつもあんな感じなんです。冷徹無慈悲。情け容赦なく、人との関わりは最小限……」
「でも……。わたし、ここに……。連れてきて、くれたよ……」
「それがみーんな、不思議で堪らないんですよねー。それだけセロン様を、気に入られたのか……。あるいは……」

 思わせぶりなルセメルの発言を受け、少女は不思議そうに首を傾げてポツリと呟いた。

「あの人にとって……。わたし……。都合のいい、道具……?」
「うーん。それはなんとも言えません。旦那様が何を考えているかは、本人にしかわからないので……」

 先程までの笑顔はどこへやら。
 侍女は表情を曇らせると、声のトーンを落としてセロンに告げた。
 だが、それは一瞬のことだ。
 すぐに本来の調子を取り戻したルセメルは、パンっと手を叩いて大声で提案した。
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