ご褒美バニーガール
「……確か、小池と付き合ってるって聞いたけど、あいつと何かあったってこと?」
質問に無言で頷くと、三鷹くんは手に持っていた煙草を携帯用の灰皿に消して、私へと、手招きをした。
「こっちに足載せて、うん。じゃあ、引っ張るね」
簡易的な戸を隔てた向こう側に移るのは、思っていたよりも早かった。というか、私だけでは絶対に無理だったけれど、三鷹くんが強い力で引き寄せてくれたからだ。
「……ありがとう」
「どういたしまして。とりあえず、部屋に入ろっか」
湯上がりにベランダに出て煙草を吸っていたのか、ゆったりとした灰色の部屋着を着ていた。
私が三鷹くんの近くに寄ると、さっきまで吸っていた煙草らしい煙と強い甘い香りがした。確か彼は煙草を吸っていなかったと思うけど、一年前の彼と今の彼が違うのは当然のことだ。
私だって、一年前の私とは全く違う。
「帰って来てたんだ……?」
突然の辞令だったから、別れの挨拶も出来なかったけれど、こうして実物を目の前にすると……泣いてしまいそう。
質問に無言で頷くと、三鷹くんは手に持っていた煙草を携帯用の灰皿に消して、私へと、手招きをした。
「こっちに足載せて、うん。じゃあ、引っ張るね」
簡易的な戸を隔てた向こう側に移るのは、思っていたよりも早かった。というか、私だけでは絶対に無理だったけれど、三鷹くんが強い力で引き寄せてくれたからだ。
「……ありがとう」
「どういたしまして。とりあえず、部屋に入ろっか」
湯上がりにベランダに出て煙草を吸っていたのか、ゆったりとした灰色の部屋着を着ていた。
私が三鷹くんの近くに寄ると、さっきまで吸っていた煙草らしい煙と強い甘い香りがした。確か彼は煙草を吸っていなかったと思うけど、一年前の彼と今の彼が違うのは当然のことだ。
私だって、一年前の私とは全く違う。
「帰って来てたんだ……?」
突然の辞令だったから、別れの挨拶も出来なかったけれど、こうして実物を目の前にすると……泣いてしまいそう。