シェアオフィスから、恋がはじまる〜冴えない私と馴染めない彼〜
「それなら、俺がフリーランスになれたのは、咲希のおかげだ」
「えっ?」
思いがけない言葉に、パチパチと瞬きする。
優馬さんがフッと笑って私を見つめた。
「咲希に出会わなければ、俺はまだあの会社で働いていただろう。成長する咲希を見て、俺も前に進もうと思えたんだ」
「そんな……それは、優馬さん自身の力ですよ」
すると、優馬さんは腕をこちらに伸ばし、私の肩を優しく抱き寄せた。触れ合った身体から、彼の体温が伝わる。もう同棲までしているのに、いまだに触れられるとドキドキしてしまう。
優馬さんの甘やかな瞳が、私を捉えた。
「咲希との出会いが、俺の人生を変えてくれたんだ」
「私の方こそ……えっ?」
不意打ちで、彼が私の髪に口付けたので、言いたいことが頭から抜けてしまった。
「ゆ、優馬さんっ」
慌てる私の様子を見て、優馬さんが苦笑する。
「同棲してるんだから、このくらい慣れてもらわないと困る」
「えっ、慣れてって……」
彼の顔がゆっくりと近付いてくる。キスの予感に、私は胸を高鳴らせて、そっと瞼を閉じた。
やがて、唇に感じる温もり。
キスは一回では終わらなくて、チュッと音を立てて何度も口付けられた。
互いの吐息が熱っぽく混じり合い、キスは徐々に深くなっていく。
ふたりきりの部屋が、甘い空気に満たされていった。
END
「えっ?」
思いがけない言葉に、パチパチと瞬きする。
優馬さんがフッと笑って私を見つめた。
「咲希に出会わなければ、俺はまだあの会社で働いていただろう。成長する咲希を見て、俺も前に進もうと思えたんだ」
「そんな……それは、優馬さん自身の力ですよ」
すると、優馬さんは腕をこちらに伸ばし、私の肩を優しく抱き寄せた。触れ合った身体から、彼の体温が伝わる。もう同棲までしているのに、いまだに触れられるとドキドキしてしまう。
優馬さんの甘やかな瞳が、私を捉えた。
「咲希との出会いが、俺の人生を変えてくれたんだ」
「私の方こそ……えっ?」
不意打ちで、彼が私の髪に口付けたので、言いたいことが頭から抜けてしまった。
「ゆ、優馬さんっ」
慌てる私の様子を見て、優馬さんが苦笑する。
「同棲してるんだから、このくらい慣れてもらわないと困る」
「えっ、慣れてって……」
彼の顔がゆっくりと近付いてくる。キスの予感に、私は胸を高鳴らせて、そっと瞼を閉じた。
やがて、唇に感じる温もり。
キスは一回では終わらなくて、チュッと音を立てて何度も口付けられた。
互いの吐息が熱っぽく混じり合い、キスは徐々に深くなっていく。
ふたりきりの部屋が、甘い空気に満たされていった。
END

