シェアオフィスから、恋がはじまる〜冴えない私と馴染めない彼〜
お目当てのカフェはランチのピークを少し過ぎていたからか、待たずに入れた。
「わあ、お洒落なお店!」
はしゃいで辺りをキョロキョロと見回す私。北欧インテリアでまとめられた、温かみのある店内だ。
席に案内されるやいなや、斉木さんはパッとメニューを見て、
「俺はワンプレートランチ、ごはんとスープ大盛りで」
すぐに注文したので、私は焦った。
「ま、待ってください。えっと、私もワンプレートランチのデザート付きで」
店員が去った後、斉木さんが気まずそうに言った。
「すまない。俺は注文が早いんだ。もっとゆっくり決めたかったんじゃないのか?」
「いえいえ。私もワンプレートランチが一番美味しそうだって思ったので」
どうやら、斉木さんはマイペースな性格みたい。でも、相手への優しさも持ち合わせているようだから、そんなに気にならないな。
やがて運ばれてきたワンプレートランチは、十穀米と彩り豊かなおかずが綺麗に盛り付けられた、目にも美味しい一皿だった。
「綺麗! 自分じゃこんなに手間暇かけて作らないから、有り難いな〜」
皿の配置をパパッと決めて、手早く写真を何枚か撮る。そんな私を見て、斉木さんが首を傾げた。
「工藤さんは、まるでこの料理が美術品にでも見えているようだな。俺にとっては、ただの食べ物だが」
「それはそうですが、こういう素敵なお店は、目でも楽しむんですよ。店内の雰囲気や、盛り付けまで見て味わってこその外食です!」
熱弁した後、私はハッと気付いて頭を下げた。
「あっ、すみません。せっかくの料理が冷めちゃいますよね。食べましょうか」
すると、斉木さんはクスクスと笑った。
「やはり、俺にはない感性だ。工藤さんといると面白いな」
面白いって、褒め言葉の内に入るのかな?
でも、斉木さんの表情から、彼が嫌な気持ちになってないのは分かる。
「わあ、お洒落なお店!」
はしゃいで辺りをキョロキョロと見回す私。北欧インテリアでまとめられた、温かみのある店内だ。
席に案内されるやいなや、斉木さんはパッとメニューを見て、
「俺はワンプレートランチ、ごはんとスープ大盛りで」
すぐに注文したので、私は焦った。
「ま、待ってください。えっと、私もワンプレートランチのデザート付きで」
店員が去った後、斉木さんが気まずそうに言った。
「すまない。俺は注文が早いんだ。もっとゆっくり決めたかったんじゃないのか?」
「いえいえ。私もワンプレートランチが一番美味しそうだって思ったので」
どうやら、斉木さんはマイペースな性格みたい。でも、相手への優しさも持ち合わせているようだから、そんなに気にならないな。
やがて運ばれてきたワンプレートランチは、十穀米と彩り豊かなおかずが綺麗に盛り付けられた、目にも美味しい一皿だった。
「綺麗! 自分じゃこんなに手間暇かけて作らないから、有り難いな〜」
皿の配置をパパッと決めて、手早く写真を何枚か撮る。そんな私を見て、斉木さんが首を傾げた。
「工藤さんは、まるでこの料理が美術品にでも見えているようだな。俺にとっては、ただの食べ物だが」
「それはそうですが、こういう素敵なお店は、目でも楽しむんですよ。店内の雰囲気や、盛り付けまで見て味わってこその外食です!」
熱弁した後、私はハッと気付いて頭を下げた。
「あっ、すみません。せっかくの料理が冷めちゃいますよね。食べましょうか」
すると、斉木さんはクスクスと笑った。
「やはり、俺にはない感性だ。工藤さんといると面白いな」
面白いって、褒め言葉の内に入るのかな?
でも、斉木さんの表情から、彼が嫌な気持ちになってないのは分かる。