未来へ繋ぐ、禁断のタイムスリップ

朝の幸福と影

柔らかな日差しが差し込む中、麗と莉緒はキッチンで朝食を楽しんでいた。

以前は一緒に食べてると、緊張してたけど、今は本当に幸せ。
莉緒は昨夜の事を思い出し、頬を赤らめていた。
麗にバレそうでドキドキする莉緒…

焼き立てのパンの香り、湯気の立つ紅茶、互いの笑顔。

「おいしい……麗様と一緒だと、朝ごはんも特別に感じる」
バレないように莉緒は自然に微笑み、幸せそうにフォークを手に取った。

麗も穏やかに微笑む。
「そうか……俺も、莉緒といると落ち着く」
二人の間には、静かで温かい時間が流れていた。

そこへ俊樹が静かに現れる。
「おはようございます、麗様」
手には封筒を持っていた。

「……何だ?」
麗が手紙を受け取ると、表面には差出人の名前はなく、ただ二人の名前が丁寧に書かれていた。

莉緒は一瞬手を止め、心臓が早鐘のように打つ。
(……誰から?)
不安と恐怖が胸に湧き上がる。

麗は封筒を開け、中の手紙を読む。
内容は微妙に不安を煽るようなものだった――
「莉緒!気をつけろ。安全な場所など、この屋敷にはないかもしれない」

その声に、莉緒は小さく息を呑む。
麗は彼女の手を握り、低く囁く。
「怖がるな、莉緒。俺が必ず守る」

その瞬間、幸せな朝の時間は、微かに陰りを帯びた――



さっき届いた差出人不明の手紙が、二人の心に重くのしかかる。

莉緒は少し不安げに手紙を覗き込む。
「……麗様、この手紙、一体誰からなのかしら?」
麗は手紙を手に取り、真剣な表情で答える。
「わからない。だが、明らかに俺たちを警戒させようとしている」

手紙の内容は、屋敷内で安全ではないことをほのめかす文章だった。
「……どういう意味……?」
莉緒の声は小さく震える。
麗はそっと彼女の手を握り、落ち着かせる。
「心配するな、莉緒。俺が必ず守る」

その時、屋敷の奥からかすかな物音が聞こえ、二人の緊張は一層高まる。
(誰か……いるの?)

俊樹が確認に行く。静かに戻り
「麗様、莉緒さん、大丈夫です」

「問題ないか…だが、油断はできない」

莉緒を安心させる為にしっかりと手を握った。

手紙はまだ小さな脅威に過ぎない――
しかし、この心理的な揺さぶりが、やがて二人をさらなる試練へと導くことになる。



< 23 / 36 >

この作品をシェア

pagetop