手を握ってくれたあなたともう一度
「ここも危ない、だから「ゼスは?」え?」

ラースの言葉に重ねてリアラは言葉を発する。

「ゼスはどこに?」

「お兄ちゃんたちは前線で戦ってる。
村に来た妖怪は確認できて3体。でもきっとまだこっちに向かってくるだろうって」

「どうしてこの村に来たの?」

「今はそれより「教えて!」・・・わかった」

声を荒げたリアラを落ち着かせるようにラースはゆっくり話し出す。

「この村の近くに妖怪の世界と人間の世界を繋ぐゲートがあるっていうのは聞いたよね?
お兄ちゃんの予測でしかないんだけど、きっと妖怪たちは自分たちの世界に帰るために戻ってきた」

「ゲートは開けれないの?」

「開けることは出来るけど、開けられないんだよ」

「どうして?」

リアラの肩にラースは両手を置いた。

「ゲートを開けたら新たに妖怪が出てくるかもしれないから。
今いる妖怪たちも必ず戻るとは限らない。
これ以上、こっちの世界に妖怪が増えたりでもしたら私たちは対処できない。
だから開けることは出来ないんだよ」

心の奥がスーッと冷えるような感覚がリアラを襲う。
ラースの言葉は理解できるが、心のどこかで理解することを拒否している。
この状況をリアラはまだ飲み込むことが出来なかった。
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