手を握ってくれたあなたともう一度
バッと顔を上げるとリアラと目が合った。
「リアラ!」
苦しそうに顔を歪めながら口を動かす。
「トキを連れて逃げて・・っ」
リアラが指をさしたほうを見ると倒れているトキの姿があった。
「トキ!」
すぐに駆け寄り、怪我の状態を見る。
早く処置しないと危ないと判断したサザネはトキをおぶった。
「サザネ、この黒い霧には絶対に触れないで・・
触れてしまったら命が吸い取られちゃう、からっ」
目を丸くしながらサザネは辺り一帯にある黒い霧に目をやる。
「トキを連れて早く逃げて、お願い」
「だが、リアラは「早く!!!」っ・・・」
悲痛な叫びにサザネは振り返ることなく走り出した。
黒い霧がサザネたちを追いかけてくる。
触れないように避けながら走り続けたサザネは村の入り口が見えてくるまで一度も振り返ることはなかった。
気付いた頃には黒い霧の姿はなく、
村に着いたサザネはすぐさま救護班のところにトキを連れて行った。
「サザネ!」
トルアの声とともにラースが振り返る。
「リアラ!」
苦しそうに顔を歪めながら口を動かす。
「トキを連れて逃げて・・っ」
リアラが指をさしたほうを見ると倒れているトキの姿があった。
「トキ!」
すぐに駆け寄り、怪我の状態を見る。
早く処置しないと危ないと判断したサザネはトキをおぶった。
「サザネ、この黒い霧には絶対に触れないで・・
触れてしまったら命が吸い取られちゃう、からっ」
目を丸くしながらサザネは辺り一帯にある黒い霧に目をやる。
「トキを連れて早く逃げて、お願い」
「だが、リアラは「早く!!!」っ・・・」
悲痛な叫びにサザネは振り返ることなく走り出した。
黒い霧がサザネたちを追いかけてくる。
触れないように避けながら走り続けたサザネは村の入り口が見えてくるまで一度も振り返ることはなかった。
気付いた頃には黒い霧の姿はなく、
村に着いたサザネはすぐさま救護班のところにトキを連れて行った。
「サザネ!」
トルアの声とともにラースが振り返る。