すいりゅうくんのあまやどり
 大きな大きな木の下に、首の長いすいりゅうくん。
 そのすいりゅうくんのすぐそばに、まっ白な“け”の小さなヒツジちゃん。

 なかよくならんで、あまやどり。


 しばらくして、ようやく雨がやみました。
 雨にぬれていたすいりゅうくんとヒツジちゃんのからだも、いつのまにかかわいています。

 すると、

「すいりゅうくん、“にじ”だよ! 」

 そらを見たヒツジちゃんが、うれしそうにそういいます。

 すいりゅうくんも見てみると、いつのまにか空ははれて、七つのいろのにじがかかっていました。

「ほんとうだ。もっとちかくで見てみようよ! 」

 すいりゅうくんは、ヒツジちゃんをじぶんのせなかにのせて川をおよぎはじめました。

 すいりゅうくんとヒツジちゃんは、たのしそうにわらい、川をおよぎながらにじをおいかけていきます。

 すると川のちかくを、おともだちのニワトリくんがとおりかかるのを見つけました。

「あ、ニワトリくんだ。お〜い、ニワトリくん! 」

「ニワトリく〜ん! 」

 すいりゅうくんとヒツジちゃんは川から出て、ニワトリくんによびかけます。
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