甘やかな契約婚 〜大富豪の旦那様はみりん屋の娘を溺愛する〜



 私は彼の髪をそっと撫で、彼の耳元で小さく笑う。

 「君の肌、こんなに柔らかいなんて……まるで宝物だ」


 彼の囁きに、胸が高鳴り、頰がさらに熱くなる。彼は私の体を大切に扱い、まるで壊れ物を愛でるようにキスを降らせた。
 首筋、鎖骨、そして胸元へ。私の吐息が漏れ、指先が彼の背中に絡まる。私の心は、彼の愛に完全に委ねられていた。全てを彼に預けたいという想いが、胸の奥で強く響く。


 「紫月、愛してる。君のすべてを、俺に預けて」


 彼の声は、まるで私の心を縛る最後の鎖を解くようだった。私は抵抗する気などなく、ただ彼の溺愛に身を委ねた。


「あっ、……ん周寧さん」


 小さく呟きながら、彼の動きに身を任せる。彼の動きは優しく、しかし情熱的に、私の体を震わせた。互いの体温が混ざり合い繋がった。

 私は彼の名を呼び、彼は私の名を囁きながら、深く繋がった。私たちの心と体は、完全に一つになった。その瞬間、過去の不安も、罪悪感も、すべてが愛の波に飲み込まれ、消えていった。

 その後、彼は私を強く抱きしめ、額に優しいキスを落とした。汗ばんだ肌が触れ合い、互いの鼓動が響き合う。私は彼の胸に顔を埋め、彼の温もりに身を預けた。涙が一筋、頰を伝う。それは、幸せの涙だった。


 「これが俺たちの本当の始まりだ。紫月、ずっとそばにいてくれ」


 彼の声は、まるで永遠の約束を刻むように私の心に響いた。私は彼の胸に顔を寄せ、静かに頷いた。


 「うん……周寧さん、ずっと一緒にいる。あなたと、【みやび】の味醂を守るわ」


 契約は解消され、私たちは本物の夫婦になった。
 【みやび】の味醂が紡いだ絆は、永遠の愛へと変わった。窓の外の夜景は、まるで私たちの未来を祝福するように輝いていた。蔵の裏庭で始まった物語は、甘やかな愛の約束として、ここで新しい一歩を踏み出した。

 その後、いろいろな嬉しいことや辛く悲しいことがたくさん起きるのだけど……それはまたべつの話。



               (完)




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