春の訪れに晴れ模様
早く帰らないと行けないのに、早く見つけないと行けないのに……!

私が三年生のフロアを通った時、丁度A組のドアがガラリと開いた。ハッとして私は足をゆっくり進める。

「美春ちゃん?」

後ろから話しかけられ、私は勢いよく振り返った。その声はよく知っている声。私は笑顔で振り返る。

「晴先輩!今帰りだったんですね……!」

「うん。それより美春ちゃん、どうかしたの?」

私はギクリと固まった。やっぱり気づいちゃうよね……。だけどノートごときでって思われちゃいそう。

「えっと、あの……ノートが無いので一応探し回ってました」

えへへ、と私は首に手を回して苦笑いをした。
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