春の訪れに晴れ模様
私は晴先輩にじゃあ、と言いかけたところで女の子たちの言葉を思い出した。

『晴先輩、幻滅しちゃうよ……』

こういう二人での行動も他の子の目に入ったら傷つけてしまうのかな。そう考えると晴先輩と話すのが少し辛くなる。

私は唇をぎゅっと噛み締めた後、晴先輩に笑顔を向けた。

「ありがとうございます……っ!えっと四階と三階の空き教室は見ました。他はまだです」

「分かった。全部見てくるから体育倉庫とか行っておいて」

「ありがとう……ございます」

全て見て回るなんてさすがに重労働すぎる。

だけど気がついたら晴先輩は走り始めていて、背中が遠くなっていた。
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