100日後、クラスの王子に告白されるらしい
11月18日、火曜日
音楽祭の練習も、いよいよ佳境に入った。
私と颯くんのダンスシーンが一番の見せ所だと言われたから、体を動かすのは苦手だけど、頑張っている。
「莉子、大丈夫だから、俺のこと見てて」
「ひぇ……」
なんていうか、甘い。
もとから好き好きしてきてたけど、土曜日からはますます甘ったるくなって、身がもたない。
これがあと3週間……?
違う。
3週間経ったら告白されて、彼氏彼女になったら、もっと……もっと、なのかな……?
ダメだ、想像がつかない。
「あの、あんまりドキドキさせないで……集中しないと、颯くんの足、踏んじゃうから」
「別に踏んでもいいよ?」
「よくないんだよ、いちゃいちゃすんな」
「あいたっ!?」
音楽委員の男の子が、颯くんの頭をひっぱたいた。
「お前は今、王子様だ。一目惚れしたシンデレラと楽しく踊る王子様。シンデレラは、人生で初めての幸せな世界に酔いしれる夢見る女の子だ。王子はべらべら口説くな、シンデレラは照れてないで楽しそうにしろ」
「うへ……」
「が、がんばる……」
時間いっぱいまでかかって、音楽の先生と音楽委員の子からなんとかOKをもらえた。
……大変だったけど、颯くんがずっと手をつないでくれてたから、楽しかったし、もっと踊っていたかった。
私と颯くんのダンスシーンが一番の見せ所だと言われたから、体を動かすのは苦手だけど、頑張っている。
「莉子、大丈夫だから、俺のこと見てて」
「ひぇ……」
なんていうか、甘い。
もとから好き好きしてきてたけど、土曜日からはますます甘ったるくなって、身がもたない。
これがあと3週間……?
違う。
3週間経ったら告白されて、彼氏彼女になったら、もっと……もっと、なのかな……?
ダメだ、想像がつかない。
「あの、あんまりドキドキさせないで……集中しないと、颯くんの足、踏んじゃうから」
「別に踏んでもいいよ?」
「よくないんだよ、いちゃいちゃすんな」
「あいたっ!?」
音楽委員の男の子が、颯くんの頭をひっぱたいた。
「お前は今、王子様だ。一目惚れしたシンデレラと楽しく踊る王子様。シンデレラは、人生で初めての幸せな世界に酔いしれる夢見る女の子だ。王子はべらべら口説くな、シンデレラは照れてないで楽しそうにしろ」
「うへ……」
「が、がんばる……」
時間いっぱいまでかかって、音楽の先生と音楽委員の子からなんとかOKをもらえた。
……大変だったけど、颯くんがずっと手をつないでくれてたから、楽しかったし、もっと踊っていたかった。