100日後、クラスの王子に告白されるらしい
11月23日、日曜日
今日は颯くんと一緒にスポーツ公園にあるサッカー場に来た。
「……混んでるねえ」
「うん。地元のスポーツ誌とか、地域のサッカーチームの人とかも来るしね」
「ねえ、あっちにいるのって、うちのサッカー部だよね。颯くんはみんなと一緒じゃなくていいの?」
「俺は莉子と来たかったんだ」
颯くんは照れ笑いしながら、私の手を握った。
そっと握り返すと、彼は視線をコートに向ける。
「あいつらも部員みんなでっていうより、適当に集まって来てるだけだしね。双葉が榎本さん誘おうか悩んでたよ。結局、誘えてなかったけど」
「あ、そうなんだ? ふふ、誘えば、結は来たと思うけどね」
「マジか。面白いから黙っておこう」
ふと視線を感じてキョロキョロすると、コートの反対側にメイサちゃんがいた。
周りにはサッカー部の女マネの子たちがいる。
メイサちゃんはまっすぐに私を見ている。
目が合ったけど、すぐに逸らした。
「莉子?」
「ううん、何でもない。もうすぐ始まりそうだね」
「うん。……あと16日だけど……これ、つけ直していい?」
颯くんの手が私の手首に触れる。
……彼がつけた痕は、いつの間にか薄れて消えていた。
「……いいよ」
「じゃあ、帰りに」
熱っぽい目で覗き込まれて、つないだ手まで熱くなる。
「……混んでるねえ」
「うん。地元のスポーツ誌とか、地域のサッカーチームの人とかも来るしね」
「ねえ、あっちにいるのって、うちのサッカー部だよね。颯くんはみんなと一緒じゃなくていいの?」
「俺は莉子と来たかったんだ」
颯くんは照れ笑いしながら、私の手を握った。
そっと握り返すと、彼は視線をコートに向ける。
「あいつらも部員みんなでっていうより、適当に集まって来てるだけだしね。双葉が榎本さん誘おうか悩んでたよ。結局、誘えてなかったけど」
「あ、そうなんだ? ふふ、誘えば、結は来たと思うけどね」
「マジか。面白いから黙っておこう」
ふと視線を感じてキョロキョロすると、コートの反対側にメイサちゃんがいた。
周りにはサッカー部の女マネの子たちがいる。
メイサちゃんはまっすぐに私を見ている。
目が合ったけど、すぐに逸らした。
「莉子?」
「ううん、何でもない。もうすぐ始まりそうだね」
「うん。……あと16日だけど……これ、つけ直していい?」
颯くんの手が私の手首に触れる。
……彼がつけた痕は、いつの間にか薄れて消えていた。
「……いいよ」
「じゃあ、帰りに」
熱っぽい目で覗き込まれて、つないだ手まで熱くなる。