100日後、クラスの王子に告白されるらしい
11月24日、月曜日
4時間目の授業が終わると同時に颯くんが勢いよく立ち上がった。
「莉子! 飯にしよう!」
「うん、楽しみにしてた」
そう、今日はついに颯くんがお弁当を作ってきてくれた。
家で何度か練習して、お姉さんとお母さんから「もう他の人に食べさせても大丈夫」って許可をもらえたらしい。
「100日になる前に持ってこれてよかった。あと15日だ」
「ふふ、そうだね。いただきます」
「めしあがれ!」
お弁当箱を開けると、向かいで食べていた結と双葉くんが覗き込んでくる。
「へえ、うまそうじゃん」
「一ノ瀬って不器用なのにね。私、一ノ瀬に包丁とか鋏とか持たせたくないもん」
「……それは、ちょっとわかる」
「な、なんだよ……いいから食えって」
中身はふりかけご飯と卵焼きと、唐揚げ、サラダ、きんぴらゴボウ。
「……おいしい。たまごがふわふわだし、きんぴらにこんにゃく入ってておいしい」
「ほんとに!? よかったあ」
颯くんはほっと息を吐いた。
そして自分のお弁当も出してきて食べ始める。
「莉子が作った弁当も食べたいなー」
「んー、わかった。でも、私のお弁当ってけっこう昨日の晩ごはんの残りとかだよ?」
「全然大丈夫。楽しみにしてる」
ふと見た颯くんのお弁当箱の卵焼きは、ちょっと焦げていた。
「莉子! 飯にしよう!」
「うん、楽しみにしてた」
そう、今日はついに颯くんがお弁当を作ってきてくれた。
家で何度か練習して、お姉さんとお母さんから「もう他の人に食べさせても大丈夫」って許可をもらえたらしい。
「100日になる前に持ってこれてよかった。あと15日だ」
「ふふ、そうだね。いただきます」
「めしあがれ!」
お弁当箱を開けると、向かいで食べていた結と双葉くんが覗き込んでくる。
「へえ、うまそうじゃん」
「一ノ瀬って不器用なのにね。私、一ノ瀬に包丁とか鋏とか持たせたくないもん」
「……それは、ちょっとわかる」
「な、なんだよ……いいから食えって」
中身はふりかけご飯と卵焼きと、唐揚げ、サラダ、きんぴらゴボウ。
「……おいしい。たまごがふわふわだし、きんぴらにこんにゃく入ってておいしい」
「ほんとに!? よかったあ」
颯くんはほっと息を吐いた。
そして自分のお弁当も出してきて食べ始める。
「莉子が作った弁当も食べたいなー」
「んー、わかった。でも、私のお弁当ってけっこう昨日の晩ごはんの残りとかだよ?」
「全然大丈夫。楽しみにしてる」
ふと見た颯くんのお弁当箱の卵焼きは、ちょっと焦げていた。