100日後、クラスの王子に告白されるらしい
12月06日、土曜日
颯くんと映画を観たあと、イルミネーションを見に来た。
「わあ……、すごい……」
「ここ、去年もすごかったから、莉子と見たかったんだ」
「連れてきてくれて嬉しい。ありがと」
周りはカップルだらけで、私たちもそう見えるのかと思うとソワソワする。
まだ、そうじゃないんだけど。
「来年も、莉子と見たいな。あと3日だけどさ。フラレたら立ち直れないよ、俺」
颯くんは呟いてイルミネーションを見上げている。
何て言おうか迷ったけど、まだダメだから、手を強く握ることしかできなかった。
「そんなこと、ないよ」
「それはどういう意味……いや、今聞いちゃダメだよな」
いつもよりずっとゆっくり歩く。
明日も会う約束をしてるのに、離れられない。
「明日、楽しみにしてるね」
「うん。俺は莉子のこと見つけてから、ずっと毎日、明日が楽しみなんだ。だから3日後も、その先も楽しみにしていたい」
「それは、私もそうだよ」
イルミネーションを通り過ぎて、一瞬暗い夜道になる。
颯くんが立ち止まって、私を覗き込んだ。
顔が近づいて、思わず目を閉じる。
「はー……反則だろ」
でも、思ってたのとは違って、ぎゅっと抱き締められた。
腕を伸ばして颯くんの背中に回す。
想像していたより、ずっと広かった。
ダメだ。
ますます帰りたくなくて、ちょっと泣けてきた。
「わあ……、すごい……」
「ここ、去年もすごかったから、莉子と見たかったんだ」
「連れてきてくれて嬉しい。ありがと」
周りはカップルだらけで、私たちもそう見えるのかと思うとソワソワする。
まだ、そうじゃないんだけど。
「来年も、莉子と見たいな。あと3日だけどさ。フラレたら立ち直れないよ、俺」
颯くんは呟いてイルミネーションを見上げている。
何て言おうか迷ったけど、まだダメだから、手を強く握ることしかできなかった。
「そんなこと、ないよ」
「それはどういう意味……いや、今聞いちゃダメだよな」
いつもよりずっとゆっくり歩く。
明日も会う約束をしてるのに、離れられない。
「明日、楽しみにしてるね」
「うん。俺は莉子のこと見つけてから、ずっと毎日、明日が楽しみなんだ。だから3日後も、その先も楽しみにしていたい」
「それは、私もそうだよ」
イルミネーションを通り過ぎて、一瞬暗い夜道になる。
颯くんが立ち止まって、私を覗き込んだ。
顔が近づいて、思わず目を閉じる。
「はー……反則だろ」
でも、思ってたのとは違って、ぎゅっと抱き締められた。
腕を伸ばして颯くんの背中に回す。
想像していたより、ずっと広かった。
ダメだ。
ますます帰りたくなくて、ちょっと泣けてきた。