この恋、予定外すぎて困ってます



「おーい、晴人!ボールこっち!」



窓の外から元気な声が飛び込んできた。
花と私は、並んで座ったまま、空いている窓の外をちらりと見る。



「……サッカーしてる」



グラウンドでは、二年生の男子たちがボールを追いかけて走っていた。
その中でも、ひときわ目立つのが晴人先輩。 軽やかなステップに、風まで味方してるみたい。



「晴人先輩、やっぱかっこいいよね~」


花が、おにぎり片手にうっとりしてる。
グラウンドの端には、女子たちが何人か集まっていて、楽しそうに見ていた。



私は、ちょっとだけため息をついた。


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