響け!色彩のフォルテッシモ
一人は、緩くウェーブがかったブランドの髪を持った女子生徒だ。頭につけられた髪飾りには本物の宝石が入っており、それなりの地位にいる家の子どもだとわかる。

もう一人は、短髪の黒髪をした男子生徒だ。彼の耳に飾られたピアスも高価な代物である。

「女子生徒の名はクララ・ヒルド。男子生徒の名はフンベアト・ブリュンヒルト。どちらも高等科二年生で同じクラスだ。最近、この二人にトラブルが多く起こってると教師から相談があった」

ギルベルト曰く、この二人の持ち物が破壊されたりするトラブルが今年に入って頻発しているという。

「ここ最近じゃ、階段から落ちたり、歩いている時に上から物が落ちてきたりしてるらしい。命に関わることになるんじゃないかって教師は言ってるが、こっちはそんなことでは動けねぇんだよ」

「……つまり、二人に嫌がらせをしている人物を特定してほしいということですね」

レオンハルトは写真を見つめながら言った。ギルベルトは「ああ。頼む」とだけ言い、事務所を出て行く。レオンハルトはソファから立ち上がった。
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