社長、社内恋愛は禁止のはずですが
「すごいわね……一人でここまで持っていけるなんて。」

西野部長が低く息を吐く。

「これなら営業もしやすいですよ。クライアントにそのまま持っていけるレベルです。」

営業部長も素直に感嘆の声を上げた。

胸がじんわりと温かくなる。――頑張ってよかった。

上司たちからの評価は、何よりも励みになる。

「俺も正直、打ち合わせだけでここまでできるとは思ってなかった。」

直哉さんの言葉に、心臓が跳ねた。

その目はただ上司としてだけではなく、一人の男性として、誇らしげに私を見ているようで。

思わず視線を逸らしたくなるくらい熱を帯びていて――

でも、その熱が私の自信を強く支えてくれた。

会議が終わると、西野部長は私を給湯室へと連れて行った。

「それで、どうだったの? 社長への告白。」

ドキッ――心臓が止まりそうになった。

なぜ……どうして西野部長まで知っているの?

「隠さなくてもいいわ。」
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