社長、社内恋愛は禁止のはずですが
かぁーっと頬が熱くなる。

――そんなの、私だって気づいてた。けれど誰にも悟られまいと必死に視線を逸らしていたのに。

「振った相手に、あんな目はしないわよね。」

落ち着いた声が胸の奥まで響いた。

西野部長は、気づいている。直哉さんの気持ちに。

「私も正直、直哉さんに恋心を抱いていた時期があったの。」

淡々と告げられた告白に息をのむ。

「でもね……私も含めて、みんな断られてるのよ。社長は一度も、誰の想いも受け入れなかった。」

静かな言葉が、逆に強い説得力を持って胸に沁み込む。

――なのに、今は私を見ている。

心臓がまた、熱く跳ねた。

「それでも……不安です。」

思わず、胸の内を吐き出していた。

「本当に直哉さんの心が、私に向いているのか。」

言った瞬間、胸がぎゅっと縮こまる。

でも、西野部長は少しも責めることなく、穏やかに頷いた。

「向いてるわよ。」

その一言とともに、私の肩をポンと叩く。

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