本日、仕事のために愛されママになります~敏腕社長は契約妻への独占愛を手加減しない~【愛され最強ヒロインシリーズ】
 「望、かくれんぼしよう」


 ぬいぐるみ劇が一段落し、望の「もいっかい攻撃」に莉乃の声が枯れはじめた頃、青葉は新しい遊びを提案した。


 「れんぼ?」


 目を輝かせる望の様子に、莉乃が微笑む。
 いつものように青葉が鬼役を買って出ようとしたが、「のぞむがやるー!」と張り切りだしたので譲ることにした。

 望が「いーち、にい、さーん」と数える声がリビングに響く中、青葉は目配せをして「莉乃、急げ」と小声で促した。

 ふたりで足音を忍ばせて寝室へ向かい、ウォークインクローゼットのドアをそっと開ける。広めの空間には洋服が整然と掛かり、棚には折り畳まれた衣類や小物が並んでいる。だが、隠れるには十分なスペースがなく、奥のコーナーに身を寄せるしかなかった。


 「ここなら見つかりにくいか……」


 青葉は小声で呟きながら、奥の壁に背をつけてしゃがみ込む。莉乃も隣に滑り込み、ふたりで洋服の陰に隠れた。
< 160 / 294 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop