本日、仕事のために愛されママになります~敏腕社長は契約妻への独占愛を手加減しない~【愛され最強ヒロインシリーズ】
 「あ、でも大丈夫よ。わかってるから。私たちはあくまでも利害が一致したから結婚しただけであって、愛は存在しない関係だって」


 自分でも驚くほど早口でまくしたてる。

 (だから早く、あたり前だって私を肘で小突いて)

 それともまだ弁解が必要だろうかと忙しなく考えたそのとき、青葉はとんでもないひと言を言い放った。


 「好きだけど」


 莉乃ひとりだけ、時が止まったよう。瞬きもせずに口を半開きにして彼を見つめた。


 「……は、い?」


 ようやく返した言葉は蚊が泣くような声になる。それもおかしなほど震えた。

 (青葉さんが私を……好き? 嘘でしょう!?)

 たしかにそうかもしれないと感じたときならある。でも過度な期待はいけない、勘違いはするなと、その都度否定してきた。昔、絶対に自分を好きだと思い込んでいた相手が、そうでなかったという苦い経験をしたせいだ。
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