本日、仕事のために愛されママになります~敏腕社長は契約妻への独占愛を手加減しない~【愛され最強ヒロインシリーズ】
 でもあの朝、仁志と里美の訪問でそれどころではなくなった。その日以降、今日まで、莉乃も青葉も望の未来を優先に考えてきたから。

 自分たちの気持ちは、いったん脇に置いたのだ。とはいえ莉乃は誤解だらけで、青葉の気持ちが自分にあるとは想像もしていなかったけれど。


 「いつからだろうな。気づいたときには、莉乃と望と一緒にいる時間が俺のなによりも大事なものになってた」


 囁く声まで甘い。真剣に、ただ純粋に莉乃を見つめる青葉に、莉乃は胸の奥でなにかが弾けるような感覚を覚え、気づけば自分から彼に抱きついていた。


 「私も青葉さんや望くんとこうして一緒にいられることがなによりも幸せ」


 青葉に逆プロポーズしたときには、こんな日が訪れるとは思いもしなかった。父親を納得させ、仕事を続けていける安堵の反面、いきなり母親になり不安だらけだった。

 三人は張りぼての家族。愛なんて芽生えようもないと考えていた。
 これほどの幸せが待ち受けているとは思いもしない。
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