偽りの恋人契約でしたが、御曹司社長に抱き潰されました
社長と高志さんは、まるで旧友のように肩を叩き合って微笑み合った。

そういえば──高志さんも名の知れた企業の御曹司だった。

「美緒ちゃん?」

高志さんが気づいて声をかけてくる。

「こんばんは、村田さん。」

私はぺこりと丁寧に頭を下げた。

「なるほど。秘書だから、社長の付き添いなんだね。」

その言葉に、霧島社長は笑顔でさらりと返す。

「いや、今日は恋人として連れて来たんだ。」

一瞬で場の空気が変わった。

私は顔が熱くなるのを感じながら、ただただ固まるしかなかった。

すると高志さんが、柔らかく目を細めて私に微笑んだ。

「また会えて嬉しいよ、美緒ちゃん。」

その気さくすぎる笑顔に、私は思わず表情を和らげた。

だが、その次の一言にはドキリとさせられる。
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