本気の恋も三度まで〜恋愛したくなったら同僚がチャンスをくれました
圭人が真面目な顔をしたスーツ姿でラーメンを勢いよく啜る様子を想像すると、あまりのミスマッチに少し笑いがこみ上げる。
せめても今日はカジュアルな服装でよかったと茉琴は内心ホッとした。

「あ、それより神谷、今度の企画なんだけど」
二人で歩くラーメン屋への道すがら、自然といつも通りの会話に戻っていた。


やっぱり神谷とはこうやって仕事の話をしてる方が心地いい。
時間を割いてまでチャンスをくれた神谷には申しわけないが、今後プライベートできっかけを作ってもらうのは遠慮しておこう、と茉琴は思った。
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