本気の恋も三度まで〜恋愛したくなったら同僚がチャンスをくれました
あれ以降、圭人とは話をしていない。
どれくらいの頻度で圭人が美咲の手伝いをしていたのかはわからないが、もう参加しないというのは単に今の仕事が忙しいから、というのともわけが違う。

「ううん。何も聞いてないよ。
神谷とは案件が違うから、私も最近全く話してなくて」

「そう。
美咲さんも落ち込んだ様子はないし、笑いながら話してたから、そう深刻じゃないとは思うんだけど」

中田の言葉に、なぜか茉琴は顔を上げられず、手元のビーフシチューを見つめながら黙々とスプーンを口に運んだ。

「別れたのかな」

中田のその一言に、茉琴の手が止まる。
顔を上げると、中田は茉琴をじっと見ていた。

「二人のこと、気になる？」

中田はこれまでとは違う、目に色のない表情をしている。
表情からは中田が何を考えているのか読めない。

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