本気の恋も三度まで〜恋愛したくなったら同僚がチャンスをくれました
中田はにっこりとほほ笑む。
私が誰をどんな顔で見てたか?

マルシェでの圭人と美咲が微笑みあう様子が思い浮かぶ。
二人が別れた?

茉琴はキュッと胸に苦しさを覚えた。


「またこんな話になっちゃったね。
実は美咲さんのこと人に話すの初めてだから、結構すっきりした。

よかったらまたゆっくり飲みに誘ってもいい?」

茉琴は快く承諾すると、その日は急に誘ったから、と中田のおごりで店を後にした。
家まで送るという中田の申し出を断り、駅で別れる。


食事だけのつもりが、話も長くなり思ったよりも遅くなってしまった。
週末だし、そう気もあせることなくとぼとぼと帰路につく。

自宅に着いてスマホを見ると、店を出たくらいの時間に、圭人からの着信が残っていた。




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