本気の恋も三度まで〜恋愛したくなったら同僚がチャンスをくれました
電話を終えると、圭人は大きく息をつく。

「おい、脅かすなよ」

「ごめん、そんなつもりじゃなかったんだけど」

「今日休みだろ?」

「うん」

圭人はパソコンに向かいながら茉琴に話しかける。

「なんか気になる仕事でもあったのか?連絡くれたら資料送ったのに」

「そういうわけじゃないんだけど」

圭人は茉琴に話しかけながらも仕事を進めている。

広げた資料をそろえなおすと
「悪い、付箋もらう」
といつものように手を伸ばす。

「あ、うん」

茉琴はいつものように圭人とのデスクの間の引き出しを開ける。
そこには松岡からもらったジュエリーケースが入っていた。
思わず引き出しを引く手を途中で止めてしまう。

付箋に手を伸ばそうとしていた圭人の手がピタリと止まった。

「あっ、これ松岡さんからのお土産」

「知ってる。
一輝さんとつきあうのか?」

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