本気の恋も三度まで〜恋愛したくなったら同僚がチャンスをくれました
「美咲から連絡もらって、水野を日曜のマルシェに連れてきてほしいと頼まれたんだ。
それで水野に連絡した。
すぐに連絡がつくなら伝えようと思ったけど、連絡が取れないなら断ろうと思ってたから。
さっき断ったよ。
昨日の電話はこの件。気にさせてすまなかったな」
せっかくのおしゃれな料理と普段利用することのない個室だが、目の前の圭人の様子に茉琴は楽しめない。
圭人の表情は硬く、声は低い。
「メッセージでもよかったのに。
明日なら私大丈夫だよ、あ、でも神谷はもう参加しないんじゃなかったの?」
茉琴が尋ねると、圭人の表情が険しくなる。
「誰から聞いた?」
「中田くん。
昨日、帰りの電車で偶然会って、帰りに食事したの。
その時に美咲さんから聞いたっていう話で…聞いちゃいけない話だったらごめん。
中田くんもそんなこと知らなかったと思うし」