本気の恋も三度まで〜恋愛したくなったら同僚がチャンスをくれました
「避けてはないんだけど」
口を開けばカッと顔が熱くなるのを感じる。
意識するなと思えば思うほど、どうしていいかわからず、茉琴は固まっていた。
「けど?」
圭人は言葉少なに詰め寄ってくる。
ほんの数か月前、なんで神谷にあんなこと頼んだんだろう。
こんな場面どうすればいいのよ。
茉琴は自分の言動を思い返しながら
突っ伏すようにうつむくと、ため息をついた。
「三回目は無しでって言ったはずだし。
…ムリ。
圭人と二人で食事するのはムリ。
ごめん、しばらく時間を空けたい。
美咲さんに悪いよ」
「美咲?
水野、今どんな顔してそれ言っているかわかる?」
そう言われて茉琴はを自分の頬にあてる。
すると圭人の右手が伸びてきて、頬に添えた真琴の左手をそっと包んだ。