野いちご源氏物語 三七 鈴虫(すずむし)
十五夜の今夜は六条の院で音楽会が行われるであろうと、兵部卿の宮様がお越しになった。
大将様も音楽が得意な貴族たちを連れて参上なさった。
尼宮様のお部屋から琴の音が聞こえてくるので、そちらにお集まりになる。
「ようこそお越しくださいました。退屈にしておりましたから、めずらしい音色をお聞きしたいと思っていたところだったのですよ」
源氏の君は宮様を歓迎して、縁側にお席をご用意なさる。
今夜は内裏で月の宴が行われる予定だったのに中止になってしまって、貴族たちはつまらなく思っていたの。
「六条の院に人が集まっているらしい」と聞いて、たくさんの人がやって来る。
大将様も音楽が得意な貴族たちを連れて参上なさった。
尼宮様のお部屋から琴の音が聞こえてくるので、そちらにお集まりになる。
「ようこそお越しくださいました。退屈にしておりましたから、めずらしい音色をお聞きしたいと思っていたところだったのですよ」
源氏の君は宮様を歓迎して、縁側にお席をご用意なさる。
今夜は内裏で月の宴が行われる予定だったのに中止になってしまって、貴族たちはつまらなく思っていたの。
「六条の院に人が集まっているらしい」と聞いて、たくさんの人がやって来る。