らくがきの中の君を、彷徨って見付けてさよならと言って
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「咲茉、あんた最近部活は?帰って来るの早くない?」
ちょっと前から部活は行ってなかったけど、すぐに家に帰ってくるのもあれでフラフラしてた。でも最近はそれもめんどくさくなっちゃって。
「んー…もう引退したよ」
「そうなの?まだ2年生じゃない」
「でももうすぐ受験生だし、文化部はもうみんな引退してるよ」
なんて、息を吐くように嘘をついた。
実際は高校3年生の夏とか秋とかそれぐらいまである、美術部は春のコンテストの結果が出た頃が引退の時期だし。
本当だったら、絵を描いてる時だ。
高校最後のコンテストに向けて必死にキャンバスに向かってる頃だ。
本当、ならね。
でも描けなくて、何も浮かんでこなくて、鉛筆を持つのをやめた。
あんなに好きだったのに、絵を描いてる間は何もかも忘れられる大好きな時間だったのに…今は絵を描くことを忘れちゃった。
楽しくなくて、暗闇みたいで、ずっと隣にいた千颯にも会えなくて。
このままずっとこうなのかな、絵をやめて千颯とも会わないままー…
「あ、おはよう咲茉ちゃん」
「千鶴ママ…おはよう」
うわ、気まずっ
家を出たら会ってしまった…
お隣さんだからこんなこともあるんだけど、もう少し警戒するべきだったかなー、この時間は会いたくなかったんだよねぇ…
そっか、この時間に植木鉢の水やりしてるんだ。
ちょっと前から部活は行ってなかったけど、すぐに家に帰ってくるのもあれでフラフラしてた。でも最近はそれもめんどくさくなっちゃって。
「んー…もう引退したよ」
「そうなの?まだ2年生じゃない」
「でももうすぐ受験生だし、文化部はもうみんな引退してるよ」
なんて、息を吐くように嘘をついた。
実際は高校3年生の夏とか秋とかそれぐらいまである、美術部は春のコンテストの結果が出た頃が引退の時期だし。
本当だったら、絵を描いてる時だ。
高校最後のコンテストに向けて必死にキャンバスに向かってる頃だ。
本当、ならね。
でも描けなくて、何も浮かんでこなくて、鉛筆を持つのをやめた。
あんなに好きだったのに、絵を描いてる間は何もかも忘れられる大好きな時間だったのに…今は絵を描くことを忘れちゃった。
楽しくなくて、暗闇みたいで、ずっと隣にいた千颯にも会えなくて。
このままずっとこうなのかな、絵をやめて千颯とも会わないままー…
「あ、おはよう咲茉ちゃん」
「千鶴ママ…おはよう」
うわ、気まずっ
家を出たら会ってしまった…
お隣さんだからこんなこともあるんだけど、もう少し警戒するべきだったかなー、この時間は会いたくなかったんだよねぇ…
そっか、この時間に植木鉢の水やりしてるんだ。