どっちの愛も、重すぎて息ができない。
そんなこと湊はお構いなしに私の机の上に立った。

身を屈ませて、声を落とす。

「昨日……ちゃんと眠れた?」

心臓が止まりそうになる。
なんで、知ってるの?

そして耳元に声を落とす。

「無理してる顔なんてすぐ分かるよ。」
優しくそう言って席に戻っていく。

「……え?」

『今、莉奈ちゃんと話してたよね。』

『うんうん。男子と話す所は見たことあるけど、女の子と話してる時あんま見ない。』

『ましてや、湊くんの方から、』

クラス中の視線が私に集まっていく。
顔が熱くなるのを感じる。

湊の……ばか、
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