私、男の子マネージャーになって、推しアイドルをお守りしますっ!
 最後、瑞稀くんたちが決めポーズを取る。
 すると、割れんばかりの拍手と歓声が、ステージの4人を包み込んだ。
 よかった、無事に終わった……。ほっとしたその瞬間。パチンと電気が切れたみたいに、目の前が真っ暗になる。
 ヤバい……、睡魔が……。
 ふらっと後ろに倒れかけたそのとき。ガシッと背中を支えられた。
 誰……?
 重いまぶたをこじ開けると、こちらをのぞき込む瑞稀くんの顔がぼんやりと見えた。

「奏、サンキュ」

 耳元でささやかれた瑞稀くんの声にうなずいた瞬間、私のまぶたはひとりでに落ち、意識がすうっと遠のいていった。 

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