私、男の子マネージャーになって、推しアイドルをお守りしますっ!

14th Stage 恋をするのはもうおしまい

 ――理事長の娘の、執事⁉

「それって、瑞稀くんが卒業した小学校の……?」

 私がたずねると、瑞稀くんは「ああ」とうなずいた。

「この執事、その娘の専属執事なんだよ。毎日理事長の娘を車で送り迎えをしたり、教室まで荷物持ちをしてたんだ」
「いや、執事が出入りする小学校って……! 瑞稀が通ってたのって、どんなセレブ小学校だよ?」

 腕を組んだ蛍くんが、片眉を上げながら瑞稀くんにたずねた。

「どこって、綺咲(きさき)学園初等部だけど……」
「へー、綺咲学園……はああぁっ⁉」

 相槌を打っていた蛍くんが、突然叫び声を上げた。
 近くにいた蘭くんと朔良くんも、「えっ⁉」と目を丸くして声をそろえる。
 やっぱり大騒ぎになっちゃった……。
 でも、3人がここまでおどろく気持ちはものすごくわかる。
 だって、瑞稀くんが星宝学園に入学する前に通ってた綺咲学園って――。
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