私、男の子マネージャーになって、推しアイドルをお守りしますっ!
 と、いうわけで。テレビ局のスタッフさんに、倒れた執事さんを医務室に運んでもらったあと。
 私たちはロケバスに乗って、星宝学園に帰ることにした。
 蘭くん、朔良くん、蛍くん、それから結衣ちゃんは座席に座るなり、目を閉じてぐっすりと眠ってしまった。
 みんな、疲れてたんだな……。
 私もぐったりしてるけど、今日はいろんなことが起きすぎたせいか、なんだか眠る気になれなかった。
 とりあえず、ぼーっとして頭を休ませようと、窓の向こうで流れていく夜景を眺めていたら。

「奏、起きてる?」

 隣に座る瑞稀くんが、トントンと私の肩を叩いてきた。
 かと思えば、頬を指先でふにっとつつかれて、心臓がドキッと跳ねる。

「わわっ⁉ 瑞稀くん、どうしたの⁉」

 私が慌てて振り返ると、瑞稀くんは「顔、真っ赤だぞ」とクスッと笑った。かと思えば、急に笑みを消して、真剣な顔になる。
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