私、男の子マネージャーになって、推しアイドルをお守りしますっ!
「そっ……、そんなことないよ!」

「だったらいいけど、具合が悪いならちゃんと言えよ。このロケバス、もうすぐスタジオに着くからさ」

 ロケバス? スタジオ? どういうこと?
 私、教室で倒れていたはずだよね?
 疑問に思って、あたりをきょろきょろ見わたすと……。

「へっ……?」

 私のすぐ横にある窓の向こうの景色が、ぐんぐんと横に流れていた。

「え⁉ ここどこ⁉」

 両手を窓にぴったり貼り付けて、外をじっと見つめる。
 そこには、教室から見えていたはずの緑の植え込みや地面はなかった。
 代わりに、銀色に光る背の高いビルや、大勢の人でごった返す駅前が目に飛び込んでくる。
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