月の眩しい夜に

プロローグ

「ね〜璃夜ぁ、土曜日暇?遊ぼ〜!」


 自由な校風が売りの私立校の一角、HRが終わっ





た騒がしい教室の中。




 私の幼なじみの虹湖。ふわふわの天然パーマはス





トレートの私からしたら憧れる可愛いビジュアル。



「いいよ、10時でいい?」



「いいよぉ、璃夜やっぱ、決めるの早いね〜。あ、




図書館行きたいだけ?」



 くすくすと笑う虹湖。幼なじみなだけあって、私





のことをよく分かってる。



 私は、自他ともに認める図書館好きだ。本が好き




なだけじゃなくて、図書館の雰囲気とか匂いとかが




好き。学校が終われば学校の図書館で学校が閉まるま





で勉強をする。中学に入学してからずっとやっていた





から、今は、みんなに「図書館の女王」なんて呼ばれ




てる。




「むぅ、図書館の女王ってやつ、やめられないのか




なぁー」




「えぇ〜めちゃくちゃ似合ってるよ?璃夜には女王の威厳




あるし?可愛すぎて誰も話しかけてこないじゃん」




 虹湖は名前と違わずにこにこと笑いながらから




かう。



「威厳なんていらないし、話しかけてこないのは私



が陰キャなだけだよ。褒めてくれてありがと〜」





 ほんとにそうだと思う。私だったら図書館漬けの





女の子に話しかけるのはいやだし。可愛いなんて親族




と虹湖からしか言われたことないし。色眼鏡かけてると



思う。というか、可愛いって言うのは虹湖のことを



言うよ。



人気者の虹湖には分からないと思うけど。。。



「えぇ〜?璃夜はもっと自分に自信を持ったらいい



と思うよ?だって、ほら小学校で告白された人数は?」




「。。。ええと、5人」



「多い!それ多いから!自信持ちな!?」



 恋バナになるといつもより元気になる虹湖。



「でも、あんま好きになれないんだよねー」



 何回も繰り返した会話。だけど虹湖は飽きないみ



たい。



「ああ〜モテ女は違うなぁ〜いいなぁ」



こんな虹湖のほうが何倍も可愛くて愛らしいのに。



「ありがと、図書館行くね。」



 虹湖は可愛らしい顔をぷくっと膨らまるが、



「また明日〜」と他の友だちの元へ行く。



 人気者ってすごいねー、、




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 図書館についた。自由なこの学校で、学校に居残り



してまで勉強する中1なんて居ない、と思ったのに。



「うぅ、むず。わかんねぇ。。。」



 私の定位置には、うちの学年1人気者の男子が



座っていました───。


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