桜が咲く時まで、生きていたい
帰り道、急に世界がグラグラし始めた。

「え…?」

地震でも起こっているのかと思ったが、どうやら違うらしい。

だんだんと足がおぼつかなくなる。

少し休憩しようかとも思うが、座る場所もない。

なにより、もう少し歩けば家である。

というかあと数十メートルだ。

だがいよいよ立っていられなくなり、倒れそうになる。

(まずい…アスファルトは痛い…)

だが倒れた時、なぜか痛くはなかった。

(だ…れ…?)

意識を手放す寸前に聞こえたのは、姫奈を呼ぶ大好きな人の声だったような気がする。
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