桜が咲く時まで、生きていたい

予感

目を覚ました時、なぜか自分の部屋にいた。

夢を、見ていたような気がする。

とても綺麗な場所で…。

みんなが遠くにいるような夢…。

「大丈夫か?」

びっくりして飛び起きると、宗一郎がいた。

「な、なんで私の部屋に…?」

すると、お母さんが入ってきた。

「あらまぁ覚えてないの?」

お母さん曰く、1時間ほど前家の前が騒がしいと思い出てきたところ、宗一郎が倒れている私を抱き抱えていたのだそうだ。

「どうしようかと思っていたら、お母さんが出てきてくださったんだ。姫も起きたことだし、俺帰るわ」

「ふふ。泊まっていく?もう23時だもの。高校生をこの時間に返すわけにはいかないわ〜」

完全に姫奈を蚊帳の外にし、話を進めていく2人。

結局、宗一郎を車で送っていくことになった。

すると、お母さんが宗一郎を部屋から出した。

「姫奈、体調悪い…?薬は飲んでるの?」

「ちゃんと、飲んだよ。でも急に…眩暈がして…」

「2週間後が定期検診だけど、明日病院にいきましょうか」

「うん…宗一郎くんには…」

「大丈夫よ。病気のことは何も言ってない。貧血が酷かったのかしらね、って言っておいたわ。姫奈が自分の口から言うまで、お母さんは何も言うつもりはないからね」

「ありがとう…」

じゃあ、体が楽な服に着替えて下に降りてきなさい。と言ってお母さんは部屋を出ていった。

お母さんには感謝しかない。

宗一郎がいるのにスウェットで行くのは気が引けたが、楽な服がこれくらいしかないので、着替えてリビングに降りていった。
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