桜が咲く時まで、生きていたい
家に帰って、姫奈は自分の部屋でベッドに転がっていた。

8月の終わりには、立っていることが難しくなる…。

あと2ヶ月もない。

体育祭は9月。体育祭なら、なんとかなるかもしれない。

でも、卒業式は3月。

先生の予測では今年の12月までもてばいい方だということだった。

いや、諦めない。先生も一緒に頑張ってくれると言っていたのだから…。

こうして考えてみると、やりたいこともいっぱいある。

宗一郎とは…どうするのが正解なのかわからない。

別れた方がいい?そのままの方がいい?

ぐるぐると考えていると、気づけば夜になってしまっていた。

リビングに降りていくと、お父さんとお母さんが待っていたかのようにソファに腰掛けていた。

「姫奈…これからどうしたい?」

「…お父さん、いろんなことがしたい…。家族みんなで旅行に行ったり、料理作ったり…!宗一郎くんともデートしたり…、宗一郎くんのお母さんとも仲良くなってみたい…」

「そうね…お母さんは…姫奈の好きなようにしたらいいと思う。姫奈の人生だもの。そりゃあ、姫奈がいなくなるなんて考えられない…。けどね、お母さんたちにできることならなんでもするわ」

「お母さんの言うとおりだよ。姫奈の好きなようにしなさい。…学校の先生には話しておかないといけないけど、それ以外の人たちに話すかどうか、よく考えるといい。お父さんたちからは言わないから。」

「うん…ありがとうっ!」

また涙がぼろぼろとこぼれ落ちてくる。

「ただ、これだけは約束してくれるかい?」

それから姫奈は絶対に無理しないこと、体調に異変があったらすぐに知らせることを約束した。

病院の担当の先生とも連絡をしているので、先生とも情報共有をすることを約束している。

次の日、少し早く学校に行った。

先生にはお母さんの方から直接先生に説明してくれると言っていた。

「おはよう」

「瑠花ちゃん!?いつもこの時間に来てるの?」

「うん」

「あのね…今日の放課後、時間ある…?」
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