桜が咲く時まで、生きていたい
「まずは、チアお疲れ様。可愛かったよ。いやぁ、宗一郎とのペアダンスも見ものだったねぇ」

「ありがとうございます」

姫奈はふふっ、と笑って返す。でも、小牧先生はこんなことを言うためだけに二人きりになったわけではないだろう。

「姫奈ちゃん、隠してること、あるだろう?私たちにはお見通しだよ」

やっぱり、先生たちが気づかないはずはない。姫奈が頑張っているのを見て、今日まで黙っていてくれたのだ。

「足に…痛みが走るんです」

「やっぱりか。さっきのチアを見ていても、わかったよ。痛みを緩和するような動きをしていたからね」

「はい…黙っていてすみません」

「いいや、まぁ、頑張っていたのは知っているからね。ただ、これからは思うように動けなくなってしまうかもしれないね…」

「どういう意味ですか」

「足に痛みがあるんだろう、それは、足が動かなくなる予兆だ。やはり、姫奈ちゃんはレアなケースでね、難しい部分が多々ある」

つまり、足が動かなくなっていくということだ。

「そう…ですか」

「また、病院で話そうか」

そう言って先生は保健室を去ってしまった。

その後戻ってきた赤団のメンバーたちと一緒にグラウンドに戻り、楽しむことだけに集中した。
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